時事 パナソニック敗因

松下電器が営業利益の最高益を出したのは1984

それから、35年経ちました。

なぜか?

いろいろな批評はありますが、言えることは、

下記三点と考えます。

  • 津賀社長の展望がない
  • 周知を集めて物事を進めるので、尖がった“商品”が

 出てこない。

  • 会社として、過去の栄光にしがみついている

 

【考察1.津賀社長の考察】

社長在任時は、ソニーの平井社長と対比されるなど、就任後

しばらくの評価は高かった。

5%弱の営業利益であったが、それなりの安定感があったと言える

しかし、在任3年が経過するごろから、想定した車載バッテリーが

芳しくなく、また、液晶、半導体、太陽光も低迷し、収益の柱になる

事業が見当たらなかった。

“家まるごとパナソニック”と声掛けしていたものの、今や

パナソニックホームも連結子会社から外れる等、見通しは、外れた。

津賀社長のビジョン無き、運営とこの悲惨な決算数値でも、責任を取らない

態度がさらに会社の体力を消耗させているといえよう。

【考察2.衆知を集める】

松下幸之助の有名な言葉に”周知を集める“があります。

文字通り、皆で意見を出し合い、良い製品を作るという考え方である。

10人が入れば、10人の意見を商品に反映することになります。

そうすると、どうなるかといえば、尖がった試作品などは、

意見集約の過程で削りとられ、無難な商品となってしまいます。

お客さんにとっては、安心感はあっても、“面白さ”、“ワクワク感”

はそこからは生まれてきません。

バルミューダなど、個性的は家電が、高価格帯での市場をつかんでいます。

本来、パナソニックが先頭を切っておかなければならない領域が脅かされています。

周知を集めれば、いいものができる時代は、過ぎ去ったと言えます。

【考察3.過去の栄光にすがる】

パナソニックを聞いて、今の若者の反応はどのようなものであるか?

巨大企業、低収益企業というイメージあるのではと思います。

時代をリードしてという感はもはやありません。

しかし、中にいる社員は、過去の栄光にすがりきっています。

そうでなければ、液晶、半導体、電池という巨額な投資が必要な事業に

並行して行いません。くだらないプライドが、身の丈を超えた

投資を引き起こしたと言えいます。

かつて、3DOリアルというゲーム機を販売した際に、

松下電器が本気を出せば、任天堂などねじ伏せれる」と豪語したものの

完敗し、後発のプレイステーションにも負けるという黒い歴史があるのもの

15年が経過し、当時の反省を振り返ることなく、繰り返しているといえます。